仙人さんの箸

 世界自然遺産の島、屋久島。だからといって自然を楽しんでもらうだけでいいのか。屋久島に生まれて、屋久杉でもの作りを始めて30年。杉の舎はずっと「里でのおもてなし」を考えてきました。
 そうしてやっと出会ったのがこれ。
 屋久島の旅の途中に、仙人さんの箸を作ってみませんか。
 もの作り。それは子供から大人まで、誰もが持つ人間の本能。
 仙人さんの箸づくりは千年の屋久杉素材を削って、触れてみて、五感で楽しめる体験です。
 職人にしかできない「手から伝える」屋久島を感じてください。
木取り(鉈) 木取り
 大きなブロックから木目にそってなたで割っていきます。曲がった木目なら曲がった形に、まっすぐな木ならまっすぐな箸になります。一般に杉は割れやすいのですが、屋久杉は割りやすい木とそうでない木があります。仙人さんの箸はきれいに割れる木を選んで使います。手頃な太さの2本の棒になるまで割ります。
削り(鑿) 削り
 なたで箸の元になる2本の棒になるまで割ったら、のみで先のほうを細くしてお箸の形にしていきます。仙人さんの箸はふつうの箸と違ってなたで割った面がお箸をそろえたときにぴったり合わさるので、一膳ずつペアで扱います。一膳のうち片方がなくなってしまうと二度と合わさるものはでてこないのです。
磨き(うずくり) 磨き
 形を削りだしたら、うずくりで磨きます。うずくりとは茅(かや)の根っこを束ねたもので、桐だんすなどを磨くのに使われます。これで磨くと木目がくっきり浮き出て、さらに屋久杉の油がにじんできてつやがでるのです。
仙人さんの箸、完成 完成
 以上の行程を経て完成です。木の流れそのまま。少々使いにくいのはご愛敬。使いにくさも楽しんでいただければ、より屋久杉の魅力が実感できます。
道具たち 道具たち
 右からなた、のみ、うずくり。使った道具はたったこれだけ。機械は一切使わず、すべて手作業で作ります。一膳一膳曲がりや木の質が違うので、何膳作ってもいつも新鮮な楽しみがあります。この楽しさはやってみないとわかりません。ぜひ体験してみてください。本店仙人村のいずれでも体験できます(要予約)。
箸づくり予約電話
 杉の舎 本店  0997−43−5441
 杉の舎 仙人村 0997−42−1006