白谷通信 7月上旬

カエル、白谷雲水峡にて
濁流

 「ひと月に35日雨が降る」といわれる屋久島ですが、ここ一月は本当に雨が降らなかった日があったかどうか、思い出せないほど、例年以上の降水です。青空を見た記憶もなく、降った水を全部ためておけば屋久島の山ぶんくらいにはなるんじゃないかと思うほど。白谷雲水峡やヤクスギランドにもいけない日があり、ちょっと雨が多すぎる屋久島の梅雨です。

栗生海岸
 山も水浸し。さすがに屋久島の植物もしんどいようで、葉や実を落とす木や草が出ています。逆にここぞとばかりに元気になっている生き物もいるようです。そういえば、屋久島の山で遭難しても、カエルを食べていれば飢えることはないといっていた人がいました。カエルなどを見ていると、人間はやっぱり雨には弱い生き物なんだと実感します。

 ポンカンやタンカンの不作、口永良部の噴火、観光客減に加えて日照不足から時計草や夏野菜なども不作の予感がする屋久島。天気が及ぼす気分だけではなく、実際にも今年はなんだかいいニュースを聞かない屋久島、なんとなくうつうつとした気分が広がり、梅雨明けを望む声ばかり聞こえてきます。